『教育実習』(15)牝牛

バイトが終わって、家に着いた谷は汗だくのサイクリングウェアを脱いで、シャワーを浴び、バスタオルを腰に巻いて扇風機の前で涼んでいると、ピンポンと、インターホンが鳴り、いつも顔馴染みの再配達の宅急便のおじさんだと勘違いした谷は、どうせ男同士だと、バスタオル一枚のまま「はーい!」と、ドアを開けた。

そこには、なんとか姉妹のような2人とも服や顔立ちがよく似た格好で、冴えない眼鏡と女性とはいえ暗く目線を合わせずに小声で一方的に話をしてくるような、一昔前風にいうとオタクっぽい根暗そうな女性が2人、立っていた。

明らかに、宗教の勧誘です、というのが丸わかりな2人の女は、「ちょっとお話が、、」と言いながら、谷の驚く表情も見ずに、ドカドカとドアを開け、スニーカーだらけの玄関口に割って入るようにぐいぐいと足を進め、後ろに立った2人目の女がドアが狭い玄関に入り切らず、体半分がドアに挟まるような形で会話が始まった。

「あのー、私たち、〇〇と申しますが、このあたりで皆様の、、、」と、唐突に話し始めながらも、2人とも谷の足の指一点を見つめながら、ボソボソと、会話を進めた。

よくある宗教の勧誘だが、少しお時間をもらって私たちの話だけでも聞いてもらいたい、特に、あなたのように最色々な事で迷っている若い男の人には、特に。という内容だった。

地味な格好と、目は合わせず、それでいて、淡々と用件を次から次へと間髪入れずに話す女に呆気に取られ、谷はそこへ佇み、耳を傾けるしかなかった。

すると、前に居た女が玄関口から一段高くなった谷の立つ床へ腰をかけるようにして、カバンの中からパンフレットを取り出しながら、後ろにいたもう1人の仲間の女性を手招きして、一二歩前へ進めたせいで、完全にドアが閉められた。

「実は私は隣のアパートに住んでいて、あなたの部屋が丸見えなんです」と話すと、そう言えば、何処かで見たことがあるなと気づいた谷は、ベランダ越しに、たまに向かいのアパートの窓に映る女性と一致することにはっと気づいた。

最近は、謎の性欲過多で、帰ってくるなりシャワーを浴びるが、その日1日の濃い日常を思い出しながら、再度、自宅でオナニーをするのが日課となり、レースのカーテンしかない谷の部屋は覗こうと思えば簡単に覗けるものの、向かいのアパートの部屋はいつも真っ暗な様子で、こちらには興味などないか、むしろ、他人に興味のない暗い住人が細々と暮らしているのだろうと気にも止めずに、むしろ、ジロジロと覗き込まれたいくらいの願望のある発達盛りの若い男、谷は、これでも見ろとばかりに、大胆にマスをかく姿を見せつけていたのが、この女性だと気付かされたとたん、一気に恥ずかしさと、申し訳ない思いで、急にしゅんとなって、チンコが萎えかけたが、むしろ、この女がその話題をあえてすることや、そもそも、そんな恥ずかしい姿を見せつけてくるような隣人宅に押しかけてくるということは、つまりは、どういうことなのかと、変な期待を持ち始める変態性の高さに自分自身でも驚いていた谷だか、それを知ってか知らずか、その女は、パンフレットを谷の股間のすぐ下あたりの位置で展開して、難しそうな単語と医学的な図解が示されている男性の模型図の股間の位置を何度も指差しながら、「我々の世界的なエネルギーはこの人間の人間らしい焦点に向け、、」と熱心に語りながらも、女2人の目線が、明らかに、こんまりと盛り上がった谷の剥け切ったチンポを包み隠すバスタオルの丘をじっと見つめて離さない様子に、じわりじわりと、谷のいけない欲望が込み上げてくる音がした。

「ちょうどこのあたり、このあたりを通るエネルギーの流れる道が、、」と話しながら、パンフレットを持つ女が、もう片方の手で、谷の股間のもっこり部分をさするように撫でながら、話を進めた。

すると、奥にいた女がうんうんと頷きながら近寄り、谷の見事な腹筋あたりを優しく円を描くようにエネルギーの流れの説明に沿って、その手のひらを谷の腹に触れさせながら、うっすらと笑みを浮かべながら、もう1人の女の説明に合わせて、上下させた。

「お兄さんみたいな若い人は、特に、、この満ち溢れたエネルギーを、、」と、だんだんとダイレクトな表現になって来たなと感じていた頃、ぎゅっと股間部分を手のひらで包み隠した。すると、目を閉じながらも、もう1人が谷の両乳首を摘むようにしてエネルギーを送り込む仕草をしたところ、とうとう谷のスイッチが入ってしまい、谷のムスコは女2人の目の前で、完全に真上に向かって起動しはじめた。

すると、前に居た隣人の女が、「若いから仕方ありません。ありのまま、その姿をお見せなさい。さぁ!!何も怖くありません、正しい道であるべきです。」と、訳の分からない言い訳にも聞こえる声とともに、ストンと、バスタオルを引き落とした。

初めて同じ空間で会うという思わぬ来客の女性2人に、今こうして、なぜか、ビンビンにおったったチンポをこの狭い距離で3人が同じチンポを見ているという異色の空間に、谷はくらくらしつつも、それを許さぬほどの剣幕で、悪霊を戒めんとするように、女2人がかりで、チンポを包み込んで、邪気払いと何度も擦り上げるように根本から竿の先へ向かって、4本の手指が、谷の太くて硬い魔羅を、何度も何度も、擦り上げながら反り返る様を間近で視姦され続けた。

しまいには、強く握り締められて、紙に包まれた粉薬のような白い粉に生唾を垂らし、それを溶きながら粘り気のあるローションのような粘りの特殊な洗脳薬をチンポへ塗られると、片方の女が両腕をしっかり背後で鷲掴みにして、もう片方の女がその粘り気で強く強く谷のチンポを擦り上げて来た。

扱い慣れていないのがよく分かるくらいに、気持ち良さとはかけ離れ、ただガムシャラに竿の先端を扱くだけの、力の入れようが初心者じみていたが、それが、逆に、知識も経験も浅い女2人が、こんな俺に、こんな俺の股間を、こんな俺の立派なチンポを、一度はマジマジと目の前で、この手で、この指で、掴んで、揉んで、扱き上げてみたかった、理想的な男性の大切なシンボルを、わざとらしくもしたたかに、反り上げる、男のチンポそのものを、この手でなんとかしてでも、反応を愉しみたいという思いが、ひしひし伝わるからこそ、谷はこの何だかよく分からない謎のお清めの儀式から、足を引くことができず、むしろ、さらに、わざとしいほどに腰を突き出して、応えている自分に酔いながら、ふと、薄めを開けて、光のほうへ目をやると、玄関のドアがゆっくりゆっくりと開いた先に、さらに、同じような風貌の女が何人もドアの隙間から、その様子をしかと見ようと、幾つもの目が、谷のその一点に集中して、大きく聳え立って仕方のない、熱く蒸れたチンポの先から出て光る我慢汁さえも見落とすまいと感じる視線がグサグサと突き刺さったまま、さらに不器用に扱く手が無駄に早くなると、そうも言ってられない谷の本来の谷ゆえの本能のみで仕上がった痴態を晒す悪となる飛沫をドアノブへ向かって、高く高く弧を描き舞い散らせる谷の変態的な筋肉群のせいで、女衆にとっては、これが産まれて初めてとなる、生搾りの体験を目の当たりにして、もわんと、女性特有の匂いを漂わせながら、その飛沫の一抹を折り鶴のような紙にしのばせ、ささっと、何もなかったかのように、すすすと姿を消した。

その夜から、向かいのアパートの窓が細く開き、暗くて何も見えないが、こちらは明かりをつけたままで、ありのままに、悪を絞り出す様を見届けさせるのに、そう時間はかからずに、日々の清めの一途を辿った。

ショータイムの投げ銭ではないが、観客の御礼か記しにと、その都度、谷の郵便受けには謎の折り鶴が投函された。

その折り鶴へ向かって、また、窓辺で、チンポを擦り続ける男の姿が、今もまた、すぐ向かいの部屋で繰り広げられている。

大きい。